やわらかい・飲み込みやすい
肉は加熱するとかたくなり、噛む力・飲み込む力が弱くなったひとはなかなか食べられません。
調理済みのものをミキサーにかけるのもの悪くない方法ですが、やわらかいものなら歯茎や舌で噛み切れるというひとには、肉とわかる形があるものを食べさせてあげたいですね。そこで私が考案したのが「クリコ流ふわふわ肉団子&シート肉」です。
そのヒントは、肉のやわらかさが人気のまい泉のカツサンドにありました。あのしっとりとしたやわらかさは、肉をよくたたいて、繊維を断ち切って成形し直したものをカツにしているそうです。「繊維が少ないほどやわらかいのであれば、ひき肉を使ってみよう」と思いつき、肉団子を作ってから板状に延ばしたものが「シート肉」です。薄切り肉の代用としてさまざまな肉料理に活用できます。
加熱は短時間で済む
シート肉は1枚1枚ラップで包み冷凍しておきます。使う時には600Wの電子レンジで約30秒加熱します。生姜焼きや焼肉など好みのタレをフライパンで煮立たせたら絡ませるだけです。フライパンに油をひいて肉を焼く必要はありません。とんかつもパン粉が色づく程度に揚げれば食べられます。肉に火が通っているので加熱時間が短くて済むのです。
冷凍した「ふわふわ肉団子」は、スープや煮込み、鍋料理などに幅広く活用できます。
肉団子やシート肉を作るのに手間がかかるように思われるかもしれませんが、「ふわふわ肉団子」はご家族の皆さんがおいしく食べられます。その肉団子を作るついでに「シート肉」を作るのはそう難しいことではありません。
豚肉も牛肉もひき肉を使ってシート肉を冷凍しておく
また、鶏肉だけではなく豚肉も、牛肉もシート肉を作って一枚ずつ冷凍しておけば、生姜焼きや焼き肉にして楽しめます。
そして、肉と同じように海老をすり身にして、これを海老の形に成形して冷凍したものは、「海老マカロニグラタン」や「海老チリソース」、「海老フライ」にと大活躍します。
たたく、すり潰すという工程部分を時間のある時に済ませて、やわらかくなった肉や魚を、扱いやすい形で冷凍しておく。それだけで、短時間で調理ができ、かつ満足度の高い食卓を作ることができます。
<シート肉の作り方はこちら>
<ふわふわ海老すり身の作り方はこちら>
●豚の生姜焼き
豚シート肉を電子レンジで加熱し、生姜焼きのタレを煮立てて絡めるだけ。
●鶏肉シートのバンバンジー
鶏シート肉を電子レンジで加熱し、細切りして、バンバンジーだれと和える。
写真をクリックすると作り方のページを表示します。
●鶏シート肉のやわらかカツ
鶏シート肉を食べやすい厚さに重ねて電子レンジで加熱し、揚げる。
介護ごはんでもカツが食べられます!
●牛シート肉を使った焼肉
牛シート肉を電子レンジで加熱し、焼肉のたれを絡めたらできあがり。
●ふわふわ海老すり身のエビチリ
海老のすり身を電子レンジで加熱して、チリソースを絡めたらできあがり。