続・基本のお粥の種類 米と水、ご飯と水の割合と作り方

 

お米からお粥を炊く場合、ご飯から作る場合の
それぞれについて、お粥の種類別に水の割合をまとめました

 「お粥の種類 ○倍粥と○分粥の違い」に続き、このページでは①軟飯 ②全粥 ③七倍粥 ④十倍粥 ⑤二十倍粥 ⑥お粥ゼリーの種類別に、「米から作る場合」と「ご飯から作る場合」の2つについて、「水との割合」をご紹介しています。

 お米からゆっくりコトコト作るお粥は、とろりと柔らかく優しい甘みがあって、ほんとうに美味しいです。毎日できたら理想的ですが、時間がない時は、炊いたご飯を利用して作ってもOK。

 冷凍庫に入れる場所があれば、何食分かをまとめて作り、1食分ごとに分けて冷凍しておくと必要な時にすぐに食卓に出せて便利です。

 調理時間を短縮するための冷凍ストック活用方法の中で、ご飯とめん類についてもご紹介しています。こちらも併せてご覧ください。

 ●「調理時間を短縮」ページへのリンクはこちら

 「便利な小分け冷凍グッズ」としては、曙産業プチキューブストッカー200mlは、ちょうど1食分のお粥を入れることができ、蓋付きで汁がこぼれることもなく、重ねることもでき、私はこちらを使っていました。軟飯のように水分が少なければ、ラップで1食分ずつ包んで冷凍することも出来ます。

小分け保存用容器

小分け保存用容器

 

昨日しっかり食べられたものが、今日は食べにくいことも
口の中の状態は変わりやすいものです

 普段通り作って食卓に出しても、その日の健康状態によっては食べづらいということは、しばしば起こります。そんな時は、食べやすいようにお粥の水分を少し足したり減らしたり、あるいはトロミをつけたり臨機応変に対応しましょう。

 健康に過ごしている私たちにとっては、昨日食べられていたものが、翌朝は食べられないということが、にわかには信じがたいかもしれません。

 義歯の具合や、脳疾患などよる口の麻痺、口腔や消化器系の術後の状態など、様々な原因で口の中の状態は変化するものです。

 口内炎ができただけでも、食事がしづらくなりますね。口の中のちょっとした変化で、食べられる食の形状も微妙に変わるということをよく理解し、柔軟に対応できるよう心がけたいものです。

 以下の表をご参照ください。

okayu_kome_mizu_wariai_hyouまるしー入り

※量の違いを比較しやすいように、軟飯は、米・ご飯と水の合計量を450gで揃えてあり、それ以外は「米から炊く場合」は水500cc、「ご飯で作る場合」は水300ccと、水の分量を同じにしています。

※上の表で、米やご飯に対する水の割合を見ていただければお分かりになるように、軟飯から五倍、七倍、十倍と数字が増えていくに連れて、米やご飯に対する水の割合が増えていき、汁けの多いお粥になります。

 「誤嚥(ごえん)を防ぐ」ページでもお伝えしているように、液体状に近くサラサラした食べ物は、見た目には飲み込みやすそうに見えますが、実際は咽喉(のど)を通過するスピードが速いため、誤嚥(ごえん)しやすくなります。ご注意ください。
 食べる方の状況に合わせて、水分量を調節することが大切です。


※「倍」と「分」の違いは、以下の通りです。
「倍」:米に対しての水の割合。
「分」:全粥を基準とした米の量の割合。
     七分(七倍粥)の米の量は全粥の0.7の量。
     五分(十倍粥)の米の量は全粥の0.5の量。
     三分(二十倍粥)の米の量は全粥の0.3の量。

 

<それぞれの作り方>

軟飯

 ◆洗い米を30分浸水。火にかけ、煮立ったらフタをずらし弱火で30分。
   火を止め、フタをして10分蒸らす。
 ◆ご飯と水を鍋に入れ火にかける。煮立ったら弱火で5〜10分。

五倍粥=全粥

 ◆軟飯と同様。
  舌でつぶせるやわらかさにするのに弱火にしてからの時間は20分が目安。

七倍粥=七分粥/十倍粥=五分粥/二十倍粥=三分粥

 ◆五倍粥と同様

お粥ゼリー

 ◆ゼリー化パウダーをあらかじめ少量の水でダマが無くなるまでよく溶く。
  全粥に加え、よく混ぜる。
  直接、ゼリー化パウダーをお粥に振り入れてしまうとダマになり、誤嚥(ごえん)の原因ともなり得るので、必ず水でよく溶かしたものを加える。

 ※ゼリー化パウダーについては「とろみ剤・ゼリー化パウダー」カテゴリーの「ゼリー化パウダーについて」ページ(←ページにリンクしています)に特徴や使い方を紹介しているので、そちらをご覧ください。

 ◆ご飯の粒が食べにくい場合は、裏ごしする。ミキサーを使う場合は時間をかけすぎると糊状になり、喉に詰まらせやすくなるため注意が必要です。

 

お粥のバリエーションを広げる方法

 「お粥」は介護ごはんの基本中のキホンの定番メニュー。それだけに、飽きずに食べてもらえるように、ちょっとした工夫でバリエーションを広げたいもの。簡単に、手軽にバリエーションを広げる方法について、こちら↓↓↓のページでご案内しています。
 どうぞご覧ください。

 

 

 
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