基本のお粥の種類 倍と分の違い

 

全粥 

全粥は米1に対して水5の割合で炊いたもの

炭水化物はエネルギーの源
健康維持・促進はもちろん、回復力アップに是非摂ってほしい 

 お米の栄養成分の7割以上は炭水化物です。そのほかの栄養素は、たんぱく質、脂肪、ビタミン、ミネラルなどです。
 炭水化物はエネルギーのもとになるもので、自動車のガソリンのようなものです。普段の健康維持・促進だけでなく、病中・病後は病状に応じて摂取することで回復力を高めます。

「軟飯とお粥」
  咀嚼・嚥下(えんげ)の具合によっては、普通のご飯が食べられなくなることもあります。そのような場合は、炊飯時に水分量を増やし、やわらかい軟飯(なんはん)や粥にするとよいでしょう。
  軟飯は米の約2倍の水で炊いたご飯のことです。

軟飯

米と水の割合を1:2で炊いたご飯を「軟飯(なんはん)と言います

 

「二十倍粥を食べさせてください」と病院で言われたけれど…?
ちょっと難解な、お粥の「倍」と「分」の違い

  お粥は米と水の分量により4段階に分類されます。
  また、その分類は、お粥の水分量の違いを示す「倍(ばい)」と「分(ぶ)」によって異なります。

  病院で「お粥を二十倍粥にして作って食べさせてください」と言われたけれど、二十倍粥ってなに?と思ったことはありませんか?炊飯器などのお粥炊きメニューでは「五分炊き」など「分」が使われていて、「倍」と「分」に混乱します。

  え、二十倍粥は二十分粥ではないの?と思った方は意外と多いかもしれません。実は違います。ナントカ倍粥の「倍」は米の量に対する水の量の割合なのに対して、ナントカ分粥の「分」は「全粥とよばれる米1に対して水5の割合」を基準として考えるもの。水の量は同じで、米の量だけを「全粥の何割か」と示すものなのです。

 「倍」:米に対しての水の割合
     全粥は五倍粥のことを言い、米の重量の5倍の水を加えて炊く。 米1:水5
     七倍粥は米の重量の7倍の水を加えて炊く。   米1:水7
     十倍粥は米の重量の10倍の水を加えて炊く。  米1:水10
     二十倍粥は米の重量の20倍の水を加えて炊く。 米1:水20
     
 「分」:全粥を基準とした米の量の割合
     七分粥は米の重量が全粥の0.7(十分の七)   米1:水7
     五分粥は米の重量が全粥の0.5(十分の五)   米1:水10
     三分粥は米の重量が全粥の0.3(十分の三)     米1:水20

 つまり、二十倍粥は三分粥と同じということになります。

 「分」を「倍」で表すと
     七分粥 = 七 倍 粥
     五分粥 = 十 倍 粥
     三分粥 = 二十倍粥  となります。


※それぞれの見た目の違いについては「続・基本のお粥の種類 米と水/ご飯と水の割合とお粥の作り方」ページ(←ページにリンクしています)の表をご覧ください。

 

*軟飯には、「倍」「分」での分類はありません。

 

「お粥ゼリー」 
  お粥の米の硬さ、水分量、全体のまとまり具合などは、おひとりおひとりの状態に合わせて水分量や加熱時間など、微調整が必要です。

  お粥が食べにくい場合は、お粥をゼリー状にすることで、食塊形成がしやすく、ゆっくりと飲み込むことができます。また、水分でむせることを防ぐこともできます。
  
  お粥ゼリーは、全粥をゼリー化パウダー「ミキサーゲル」を使い、ゼリー状にまとめたものです。
  中央にスプーンで空間を作ると、そのままの状態を保ち、粥全体がまとまっていることが見てお分かりいただけると思います。

お粥ゼリー

お粥ゼリー

  ※ゼリー化パウダーについては「とろみ剤・ゲル化剤」カテゴリーの「ゼリー化パウダーについて」ページ(←ページにリンクしています)に特徴や使い方を紹介しているので、そちらをご覧ください。
 

 

 

 

 

 

 

 
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