全粥の作り方・粥の種類
お米の栄養成分の7割以上は炭水化物で、脳や体を動かすためのエネルギー源です。
病中・病後の回復力を高めるためにもしっかり食べたいところですが、嚥下の具合によっては
普通のご飯が食べられないということもあります。
そんな時は、水分量を増やし柔らかい軟飯や粥にすると食べやすくなります。
生米からコトコト煮て作るお粥はとろりとしていて優しい甘みで格別な美味しさです。
炊いたご飯で短時間に美味しいお粥を作ることもできます。
生米とご飯から作る二通りの作り方をご紹介します。
【生米から作るお粥】
<材料 1人分>
生米…50g
水…250cc
塩…ひとつまみ
<作り方>
1 汚れを落とす程度に米を洗い、30分程度ザルにあける。
2 鍋に1と分量の水を入れて、強火で沸かす。
3 沸騰したら火を弱くしてフタをずらして、30分から40分煮る。
4 水分が足らない場合は適宜足し、好みの柔らかさになるまで煮る。
5 塩をひとつまみ入れて火を止め、底からかき混ぜる。
【炊いたご飯で作るお粥】
<材料 1人分>
ご飯…100g
水…300cc
塩…ひとつまみ
<作り方>
1 ご飯をさっと洗い茹でこぼす。水洗いし表面の粘りを取り除く。
2 1を鍋に戻し分量の水を入れ強火で沸かす。
3 沸いたら弱火にし、時々ヘラで時々かき混ぜながら約15〜20分煮る。
4 水分が足らない場合は適宜足し、好みの柔らかさになるまで煮る。
5 塩をひとつまみ入れて火を止め、底からかき混ぜる。
【お粥の種類】
お粥は水分量によって5種類あり、呼び名が変わります。
全粥(5倍がゆ) :米:水=1:5
七分粥(7倍がゆ) :米:水=1:7
五分粥(10倍がゆ) :米:水=1:10
三分がゆ(20倍がゆ):米:水=1:20
重湯 :五分以上のお粥を炊いた時の汁
【倍と分】
お粥の分類の表現に「倍」と「分」があります。
「倍」は米に対して何倍の水の量を使うかを表します。
「分」は全粥を基準にした米の量がどれくらいかで表します。
七分粥:全粥の7/10の米の量
五分粥:全粥の5/10の米の量
三分粥:全粥の3/10の米の量
段々と米の量が減って水の割合が増えた粥になります。
ちなみに 軟飯は 米:水=1:2で炊く、柔らかめのご飯を言います。