プロフィール

_J7A3755s


 こんにちは。
 「クリコ流ひとりひとりの介護ごはん」サイトにお越しくださって、ありがとうございます。Curiko(クリコ)こと、保森 千枝(やすもり・ちえ)と申します。
 クリコは私のニックネームです。

 私がこの「介護ごはんレシピ」を皆さんにご紹介するに至った経緯と、いまの想いをお伝えします。
 どうぞよろしくお願いいたします。

 料理研究家・介護食アドバイザー
 Curiko(クリコ)こと  保森 千枝

 

 

食べることは生きること
それは夫の介護食作りから、始まりました

 食べることは生きること。
 そんな風に切実に思うようになったのは、夫が口の中のがん手術によって食べものを噛む(かむ)ことが難しくなったことがきっかけでした。

  もともと自宅で料理教室を開いていた私はもちろん、夫も食べることが大好き。
 「これ、おいしくできたよ」
 「おおお、うまいね!」

 ひとは、おいしいものを食べると自然と笑顔になります。思わず笑ってしまう、という感じ。皆さんもきっと共感して頂けると思います。

 以前の私は、そんな「おいしい笑顔」の瞬間を夫と一緒に積み重ねていく毎日が、ずっと続くと思っていました。

手術後、夫は食べることをあきらめるように

 でも手術後、病院の食事を前に、夫は食べることを途中であきらめてしまうようになりました。
 噛む(かむ)ことが大変で、1時間半かけても半分も食べられず、疲れ果ててしまうのです。

 夫の状態を知っているはずの病院でさえ、咀嚼(そしゃく)しやすい食事を提供できていないことに驚きました。

 幸いにも「飲み込むチカラ」と「味覚」に問題はありませんでしたが、「噛む」ことができなければ、おいしい笑顔にはたどりつけません。

 それどころか、夫は入院中にすっかり痩せてしまい、一刻も早く体力を回復させる必要がありました。それには食べること。栄養を十分摂ることが何より大切です。
 夫が退院したその日から、私の介護食作りは始まったのです。

 

おいしいねと微笑み合う
やさしい時間を共にしたい

  いざ取り組んでみると、料理好きの私にも「介護食作り」は難しいものでした。

 噛みやすいよう、飲み込みやすいように工夫して、サラサラした液体状に近づけるほど、食道ではなく気管に誤って入ってしまう「誤嚥(ごえん)」が起こりやすく、見た目もおいしそうに見えません。

 とはいえ、参考になるレシピ本もほとんどなく、当初はとてもとても困惑しました。

 こちらのサイトをお訪ねくださった皆さんも、きっと同じようなご経験がおありなのではないかと思います。

試行錯誤の末に夫が「おいしい」と微笑んだ!

  それでも、「こうしたらどうかしら」「この手があった!」という試行錯誤の末、私が作ったごはんを夫が食べて「おいしい」と言って微笑んだ、その笑顔は忘れることができません。

 夫は「食べたい」という強い気持ちを持ってくれていました。それは「元気になりたい」という想いです。まさに、食べることは生きること。

 夫の「おいしい笑顔」を励みに、日に日に回復していく夫の様子がうれしくて、いろいろな食材、さまざまな調理方法をたくさん試しました。

 夫と一緒に同じ料理を食べたい、一緒に「おいしいね」と言って笑顔がこぼれる、そんな時間を共にしたい。それが一番の願いでした。

 

流動食だけで5カ月で7キロ増
同じように苦労されている方のお役に立てたら

 制限があるからこそ生まれる工夫やアイデアもあります。

 肉団子を作ってシート状にして活用する方法は、「まい泉のカツサンド」からヒントを得たものです。あのやわらかさの秘密は、お肉を丹念に叩いてから元の形に戻しているのだそうです。

 そうした工夫の甲斐あって、夫は手術後3カ月で3キロ体重が増え、5カ月後には7キロ増と、病院の先生方も驚くほどに体重が増えました。
 流動食だけでこれほど体重を増やせたことに私は大きな喜びを感じました。 

 …残念ながら、その後、夫はがんが再発して他界しました。

寂しさのなか、介護食作りで苦労されている皆さんに想いをはせ

 夫を失った寂しさのなか、「いまも介護食作りに苦労されているご家族がたくさんおられるのだろう」という想いが浮かび、これまで夫のために作った介護ごはんのレシピを、そうした皆さんにお役立ていただけたらと、雑誌「いきいき」のWebサイト内にあるSNS「いきクル」で、介護ごはんレシピを紹介し始めました。

 それが「クリコ流ひとりひとりの介護ごはん」の始まりです。

 

介護ごはんは家庭料理の新ジャンルのひとつ
そんな未来へのステップに

  「食」について、味付けや食感、食材や調理方法などの好みはひとりひとり違います。
 噛むチカラ、飲み込むチカラもひとりひとり、状態によっては日によっても違います。

 さらに、進む高齢化、核家族化のなかでは、食事を作るのもひとり、食べるのもひとりという方が増えて、自分自身の介護食をひとりで作る方もあるでしょう。

 そんな「ひとりひとり」の毎日のご飯作りの悩みに応えたい、役に立てていただけたら…。「ひとりひとり」という言葉にはこうした想いがあります。

そう遠くないうちに介護ごはんは家庭料理の延長線上のものに

  今はまだ「介護食」は特別なものとしてレシピ本も少ない状況ですが、そう遠くないうちに介護ごはんは「家庭料理の新しいジャンルのひとつ」となり、「はじめての介護ごはん」というような料理本が何冊も書店に並ぶ日が来ると思います。

 私や皆さんが経験した介護食作りの苦労を味わうことなく、家庭料理の延長線上のものとして、短時間でおいしく作れるような工夫が盛り込まれたレシピが身近なものになるでしょう。

 私のレシピやこのサイトが、そうした未来に向かって近づく、ひとつのステップにつながることを願っています。

 

 

 

◆これまでの活動

◇1992年  
 イタリア料理レストラン・オーナーシェフ サルバトーレ・クオモ氏をはじめ、国内の有名シェフに本格的なイタリア料理を習い始める。ミラノ、ボローニャ、パルマ、ジェノヴァなどへの旅を通じ、北イタリア料理に興味を持ち、料理を研究。

 ◇1998年  
 サロンスタイルのイタリア料理教室「Cucina Curiko クチーナ・クリコ」を開講。身近な食材を使った家庭料理やおもてなし料理をはじめ、季節や料理のテーマにあわせたテーブルコーディネートなども提案。

 ◇2009年   
 和食料理教室を開講 。季節の食材を使い、一汁三菜の基本の家庭料理を紹介。

 ◇2012年  
 夫にがんが見つかり、手術後、介護食作りを始める。

 ◇2014年  
 介護食アドバイザーの資格を取得。食品衛生責任者の資格取得。

 ◇2015年  
 介護経験を生かし、「簡単においしく」「好みの味つけ」「家族と同じ献立」「美しい盛りつけ」をモットーとした介護食づくりを提案。雑誌「いきいき」11月号 連載ページ「社会の気になること」でインタビュー取材を受け、テーマ「家庭で作れる介護食」として紹介される。

 ◇2016年 2月 
 「クリコ流ひとりひとりの介護ごはん」サイトをプレオープン。

 ◇2016年 12月6日~2017年2月15日 
 日経ビジネスオンラインにて「ダンナが、ガンになりまして」記事全8回+著者インタビュー記事を連載。
 記事ページはこちらです。
 ●ダンナが、ガンになりまして記事一覧(http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/16/102500028/

◆介護食に関する仕事のご依頼、ご相談などはサイト上部・右にある「お問い合わせ」からお伝えください。

Top