うまく噛めないって、どういう感じ?
試しに歯を使わずに食べてみたら…
難しい、疲れる、おいしく食べられない!
「うまく噛めない」ということが、どんな感じなのかがわかれば、何をどんな風に調理すればいいのかが、わかるのかな?
介護ごはんを作り始めた頃、そう思って、試しに歯を使わずに、ご飯を舌と上あごですりつぶしながら食べてみたことがあります。
難しいし疲れる、うまく食べられない。もどかしさの余り、ものすごく歯を使って噛みたくなる…。
あああ、歯が使えない、噛めないってこんなに大変なんだー!
本当の大変さは想像するしかありませんが、食べるって、歯、唇、舌、頬、あご、咽喉(のど)を総動員しないと、うまくできないし、おいしく食べられないということが切実にわかりました。
歯と、あごと、舌と、唾液と、咽喉(のど)と…
まさに総動員の連携プレー!
前歯で噛み切ったものを、奥歯に運んで砕く、すりつぶす。そして自然に唾液が出てきて、食べたものと混ざってドロドロとした塊ができ、飲み込みやすくなったところで、ゴクンと飲み込む。
普段はまったく意識していないけれど、食べるということは、歯とあごと舌と唾液と咽喉(のど)の、巧みな連係プレーなんですね。…食べるって凄い!
でも、どこかに少しでも不具合が起こると、食べることが難しくなります。
そうそう、口内炎ができただけでも、ごはんを食べるのがいつもより大変になります。歯の治療で麻酔を打ったときも、麻痺して感覚がなくて口から食べ物がこぼれ落ちます。入れ歯の噛み合わせが悪くなると、ごはんを食べづらくなるという話も聞きますよね。
想像する、試してみる、食べてみる
おいしく食べてほしい、願いをこめて
噛めないと、どんな風に大変なのか。
介護ごはんを作るとき、そんなことを想像しながら、そして作ったものを試しに歯を使わずに食べてみたり、おいしいかどうかを確認しながら作っていくといいのかもしれないな、と思った経験でした。
百聞は一見に如かず、ならぬ、…百聞は一動に如かず?
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